旧チェコスロバキア作家の絵本『もぐらとずぼん』のレビューです。
漢字は使用されていないので小学校低学年~向けですが、
凝った表現もあるので大人になってからも違う楽しみ方ができます。
エドアルド・ペチシカ 文、ズデネック・ミレル 絵、うちだ りさこ 訳。
図画工作好きなお子さんにメチャクチャおススメです。これは筆者の実体験です。
あらすじ
もぐらはある日、とても大きなポケットの付いたすてきなズボンを目にします。
このすてきなズボンはどうしたら手に入れることができるのか、
もぐらは友達たちに聞いては探し回ります。そうしてついに自分の手で作ることになりました。
原料の調達から加工まで、たくさんの友達に助けてもらいながら、
もぐらのズボン作りは進んでいきます…。
やっぱりものづくりはワクワクする
なんといっても見どころはものづくりの過程!
衣服という『人の文化』と、動物たちの織り成す『ファンタジー』が絶妙にマッチしている。
普段目にする製品の裏側なんて、大人でもそんな見てはいないもの。
子供向けの絵本でありながら、欲しいものを作るのにまずは原料の調達から、
というところが妙にリアリティがあって、ワクワクを掻き立てます。
絵を描いたり、ブロック遊びが好きなお子さんは楽しめるんじゃないでしょうか?
レゴばっかりで遊んでた筆者は相当楽しんでました(実績)。
0からモノは作れません。でも10も突然降ってはきません。
当たり前で大切なことがたくさん詰まっています。
多分、割と違う文化
チェコ(スロバキア)ってどこ?
今もよく分かっていません。ヨーロッパの…右の……方……?
浦沢直樹著『MONSTER』にも登場しましたね。
絵本やアニメで世界的に有名らしく、多方面にかなり影響をあたえているとか。
キャラクターのフォルムも、アメリカのディズニーや日本の漫画とは違っていて、
動物たちの擬人化の仕方も独特に思えます。
工業という万国共通の文明を、少し違う視点で捉えていて非常に面白い。
クリエイター気質な方も、もちろんそうでない方にもおススメです。
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